HIGH! HIGH! HIGH! 2024 HIGH! HIGH! HIGH! 2024
2024年8月8日、FM802主催のライブイベント「HIGH! HIGH! HIGH! 2024」が大阪・なんばHatchで行われました。大阪の夏を彩るイベントとして音楽ファンに浸透している本イベント。芸術計画学科2年生・3年生合わせて14名の学生がスタッフとして参加しました。また、FM802のオーディションを勝ち抜いた放送学科の学生1名が開演前のアナウンス(影ナレ)を担当するという初の試みも行われました。
FM802 DJ・板東さえかさんによる特別講義
今回の「HIGH! HIGH! HIGH! 2024」では、これまでと同じく芸術計画学科の学生が会場スタッフとして参加。そして、新たな試みとして放送学科の学生から開演前に注意事項などをアナウンスする「影ナレ」の担当者を採用することになりました。
影ナレの担当者はオーディションで選ばれることとなり、それに先立って7月4日にはFM802のDJで、放送学科の卒業生でもある板東さえかさんによる特別講義が行われました。
講義にはアナウンス音声表現コース、声優コースを中心に61名の学生たちが参加。板東さんは、中学時代にラジオDJをめざすようになったきっかけやFM802のDJになるまでの道のり、さらにはナレーションのテクニック解説なども行い、学生たちも熱心に聞き入っていました。
最後に行われた学生との質疑応答では、学生一人ひとりの質問対し、自らの体験も交えながら真摯に応えていました。
オーディションには30名がエントリーし、6名が書類審査を通過。7月22日には大阪・南森町のFM802でスタジオ収録による最終審査が行われました。
参加した学生はスタジオに入り、番組収録と同じ環境でナレーション原稿を朗読。FM802プロデューサーで芸術計画学科の客員教授・今江元紀先生と板東さんをはじめとするFM802のスタッフの方々が審査を担当し、6名の実技に聞き入っていました。
審査の結果、影ナレの担当者に選ばれたのは、3年生の伊藤咲来さん。結果に驚きながらも、その表情には合格の喜びが溢れ、今江さんや板東さん、FM802のスタッフからも祝福の言葉が寄せられました。
早朝から熱気漂うなんばHatchでのスタッフ業務
開催当日の8月8日は、早朝からステージ周りのスタッフが作業を開始。学生たちも今江先生から受け取ったスタッフTシャツに着替えて指示を待ちます。芸術計画学科からは2年生10名とインターンの3年生4名の計14名が参加しました。
芸術計画学科の学生は飲食ブースと物販ブースの販売作業を担当。今回、イベントのオフィシャルグッズはTシャツの他にキーホルダーやタオル、缶バッジが販売され、学生たちは段ボールの商品をより分けながらテーブルに配置していきました。飲食メニューは、かき氷や卵豆腐、フランクフルトの他、FM802のDJである樋口大喜さん監修による牛タン100%のハンバーガーなどが提供され、こちらも調理器具の設置や、食材の搬入などで会場内を忙しく動き回る姿が見られました。
フロアーでは出演者のラインナップや、アーティストに関連する情報を掲示した看板も次々と設置され、開場に向けての準備が急ピッチで進められていきます。作業が一段落したところで今江先生が学生たちを案内し、ステージの設営を見学。楽器や音響・照明が次々とセッティングされ、サウンドチェックの様子を間近に見るなどして、本番に向けての気持ちが高まっていきました。
いよいよ開場!コミュニケーションを楽しみながら接客作業に臨む
入場口へと続く外階段には早い時間から長蛇の列ができており、白熱した状況に。開場時間を迎えると待ちわびた人々が次々と入場し、グッズや飲食のブースへと足を運びます。オフィシャルグッズの一つである缶バッジはガチャガチャで購入するため、お目当てのデザインを狙って何度も挑戦する人の姿も見られました。
飲食ブースでは、メインMCを務める落合健太郎さんが応援に駆けつけ、お気に入りの商品である卵豆腐をPR。学生たちも気持ちがほぐれ、元気よく声を上げて販売に取り組んでいました。
影ナレを担当する伊藤さんはリハーサルで緊張を見せていましたが、落合さんやアコースティックコーナーのMCを務める板東さんの激励を受け、心を落ち着かせて本番へ。開演5分前に来場客への諸注意を丁寧に読み上げ、無事に大役を果たしました。また、今回の影ナレを学生が担当したことが告げられると客席から温かい拍手が贈られました。
開演時間になると客席が消灯し、落合さんが登場。これから始まる熱いライブへの思いを語り、客席を大いに盛り上げました。続いて、卒業生3名からなるクリエイターチーム・透明回線が制作したアタック映像がスクリーンに映し出されると、いよいよ2024年の「HIGH! HIGH! HIGH!」が幕を開けます。
オープニングを飾ったのは2023年に結成され、すでに大きな注目を集めている名誉伝説。その後、ステージは、bokula.、Cody・Lee(李)、にしななど、次世代の人気アーティストが次々と登場し、熱演を繰り広げました。終盤はベテランのKANA-BOON、クリープハイプが貫禄のパフォーマンスを見せ、真夏の競演を締めくくりました。
大阪芸術大学では芸術計画学科のプロジェクト演習や、今回、初めて行われた影ナレのオーディションなどで、イベント運営に携わる人材育成に積極的に取り組んでいます。
大小さまざまな規模の現場でプロの仕事を体験するという指導方針で学生たちの成長を促進。知識と技術を豊富に身に付けることで卒業後、即戦力として社会に貢献できることをめざしています。
「HIGH! HIGH! HIGH!」では毎回、ライブイベントに初めて来るという若いお客さんの姿をよく見かけ、新鮮な空気に満ち溢れているのが素晴らしいなと思っています。私が今回、MCを担当したアコースティックステージでは、メインステージよりも近い距離でアーティストの演奏を楽しむことができたので、とても貴重な機会に携われたと思います。今回、放送学科の学生から影ナレの担当者が選出され、それに先立って行われた特別講義では私が講師を務めさせていただきました。質疑応答で学生のみなさんの思いをたくさん聞き、有意義な時間を過ごすことができたので、卒業生としてとても嬉しく思いました。オーディションも参加してくださった全員が本当に魅力的で、正直、書類選考で通過者を選ぶことに苦労しました。合格された伊藤さんは、多少、緊張されていましたが、長年一緒にいるスタッフのような落ち着きぶりがあり、場の空気を察知する能力が卓越していました。この能力は今後、声の仕事をするうえでも大きな武器になると思います。影ナレでも開演前の空気をみごとに作られていたので、もう100点満点の出来栄えでした。最近は声の仕事もプラットフォームが広がっており、声優コースの学生にもたくさんの選択肢があると思います。大阪芸術大学では在学中に「HIGH! HIGH! HIGH!」のようなイベントに関わる機会が何度もあるので、さまざまな現場を体験しながら将来の道を考えてもらえたらと思います。
私はもともと音楽が好きで、高校時代から将来は何かしら音楽に関わる仕事がしたいと思っていました。大阪芸術大学にはイベント運営を4年間じっくり学べる学科があることを聞いて芸術計画学科への進学を決意。座学だけではなく現場の空気を体感できるカリキュラムがあるのがこの学科の大きな魅力だと思います。「HIGH! HIGH! HIGH!」は前回、観客として観覧してとても楽しかったので、今回、スタッフ募集の情報を見てすぐに参加を表明しました。これまでにもプロジェクト演習でさまざまなイベントに携わってきたのですが、「HIGH! HIGH! HIGH!」のような本格的なライブイベントは初めて。今江先生の授業では運営や出演アーティストの選定に関するお話が聞けて、とても勉強になりました。当日は飲食ブースのスタッフとしてドリンクやハンバーガーを提供し、普段とは逆の立場を経験できたことが楽しかったです。私は初めて体験した音楽イベントがFM802主催のフェスだったので、将来はイベント会社に進み、自分でも「HIGH! HIGH! HIGH!」のようにたくさんの人が楽しめるイベントを作っていけたらと思っています。
私は将来、ラジオパーソナリティーやナレーターなど、話すことを仕事にするため、放送学科の声優コースに進学したいと思いました。昔から好きだったアニメ『アルプスの少女ハイジ』に出演されていた杉山佳寿子先生の授業を受けてみたいという気持ちも大きな志望動機でした。2年生から本格的に声優コースでのカリキュラムが始まったのですが、体をしっかり使っての演技や座学など、さまざまなアプローチで声を使った表現を学ぶことができたのが実になっていると思います。ライブに行くことが大好きで、「HIGH! HIGH! HIGH!」にも以前、観客として参加したのですが、今回、影ナレの募集があると聞いてすぐにエントリーしました。オーディション前に行われた板東さえかさんの特別授業では、ご自身が学生時代に取り組まれていた活動について聞くことができ、「私もチャンスをつかみたい!」という気持ちを強く抱くようになりました。当日は、影ナレに拍手がいただけるとは夢にも思っていなかったので、驚きとともに嬉しさで胸がいっぱいになりました。今後はフリートークの力をもっと身につけて話す仕事への道を突き詰めていきたいと思います。