Interview
ジュエリーをメインに製造販売している今の会社に興味を持ったのは、説明会で聞いた「オーダーメイド百貨店をめざし、幅広いアイテム展開をしていく」という言葉がきっかけ。大阪芸大で金属工芸を学びジュエリーをつくってきた経験を活かして実力を発揮したいと思うと同時に、「何か新しいことに挑戦できそうだ」という期待もありました。
革小物シリーズの立ち上げを担当しています。「本物の革にこだわり、使い込んで味が出る」というコンセプトを実現するには素材選定が重要。僕にとって全く初めての素材なので、革の知識を徹底的に勉強しました。デザインワークに加え、社内で製作するために技術的な課題を解決するのも大切な仕事です。ミシンはどうするか、糸を使うのか、接着剤の必要な部分はどこか、また接着剤の種類は…。製作工程のすべてが品質に関わってくるので責任は重大です。最近では、新しい商品を考案し、つくる技術を考え、実際につくるという一連のプロセスに関わる仕事の面白みがやっとわかってきました。
大阪芸大では金属だけでなく樹脂や木工、漆、陶芸など多様な材料に触りながら、加工技術を身につけていきました。4年間の後半には「アストロ温泉」という現代アートユニットで活動。より新しいもの、おもしろいもの、かっこいいものを追い求めていた日々が、僕の今をつくっています。マイノリティや多様なものを許容する雰囲気が大阪芸大の魅力。思う存分堪能してください。
まずは自分が制作し、その結果をもとに原材料、製造工程、コストなどさまざまな問題をクリアしていく。