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Interview

つくりたいものをつくり、やりたいことをやる。
そのための手段を得ることができた学生時代
つくりたいものをつくり、やりたいことをやる。
そのための手段を得ることができた学生時代

アートサイエンス学科卒
櫛引 豊
2021年アートサイエンス学科卒業。同年、株式会社ネイキッドに入社し、テクニカルディレクターとして勤務。

アートサイエンス学科に入学したきっかけは?

――第一印象は“おもしろいことができそうな学科”。
――第一印象は“おもしろいことができそうな学科”。

子どもの頃から絵を描くことが好きでした。自分のつくったもので人が喜ぶ姿を見るのも嬉しくて、こういうことを将来仕事にしていけたらいいなと考えていました。そんななか、大学進学を考える時期になり、大阪芸大にアートサイエンス学科が新設されることを知りました。パンフレットを見ると、プロジェクションマッピングなど最新のアートを学べると書いてある。なんだかおもしろいことができそうだと興味がわき、受験を決めました。

在学中、どんなことに取り組んでいましたか?

――先生とクラスメイトから刺激を受け、がむしゃらにスキルを磨く。
――先生とクラスメイトから刺激を受け、がむしゃらにスキルを磨く。

1年生の頃から、ネイキッドに所属する先生が担当する授業に参加。そこで先生がCINEMA 4Dというソフトを使っているのを見て、「こんな表現ができるってすごい、僕も使いたい!」と独学でスキルを磨いていきました。これまで自分ではつくれないと思っていたかっこいい動画が、このソフトを使えば形にできると気づいたんです。


 周りを見渡せば、クラスメイトもそれぞれ独自のスキルですごいものをつくっている。刺激を受けながら、がむしゃらに学び続けました。3年生になる頃には、この新しい表現を社会にどう還元していくかを意識するように。実用性や利便性を求めるテクノロジーと、人の感性を刺激するアート、そのふたつを融合させた表現を追究していきました。

ネイキッド所属の教員がレクチャーする授業で制作したプロジェクションマッピング。あべのハルカスの展望台で披露された。

寝屋川流域の施設見学会とコラボレーションし、地下河川でプロジェクションマッピングを実施。

コロナ禍のアートを模索し、Web上で体験できるインタラクティブアートを自主制作した。コロナというウイルスを雷や噴火のような災害のひとつとして考え、それぞれのアイコンを触ると災害を象徴する音が流れるしくみ。

卒業後の進路はどうやって決めましたか?

――技術を社会に還元できる仕事を模索し、インターンに挑戦。
――技術を社会に還元できる仕事を模索し、インターンに挑戦。

自分の学んできたことを、どのように仕事に結びつけていくかが課題でした。CGやARをただつくるだけではなく、それらの技術を活かしながら社会に向けて何かしら表現をしていくような仕事と出会いたい――。そう考え、気になる企業があれば新卒採用を告知していなくてもポートフォリオを送ってアプローチしました。就職活動としてのアクションにこだわらず、企業と接点を持ちたかったのです。


それと並行して、学内で募集のあったネイキッドのインターンシップに応募し、選考を通過して制作の現場に入ることができました。結果的にはこのインターンシップでの経験が就職につながったのですが、今になって振り返ってみると「誰かこれをやる人はいないか?」と声がかかったとき、すぐに「やります」と動けることが大切なのではないかと思います。自分がどうなりたいか、自問自答を繰り返し、変わりたいという強い気持ちを持って行動することで、進路を見つけることができました。

現在の仕事の内容はどんなものですか?

――制作からメンテナンス、施工まで幅広く担当。新たな表現を追い求める日々。
――制作からメンテナンス、施工まで幅広く担当。新たな表現を追い求める日々。

ネイキッドは実験的な作品づくりを行うアートワークと、依頼を受けて制作を行うクライアントワークを並行して展開しています。僕はテクニカルディレクターとしてソフト面での制作だけでなく、インタラクティブプログラムのシステムメンテナンスや、現場での施工にも関わっています。自分が使える技術はもちろん、「使ってみたい」と思う技術も積極的に取り入れながら、新たな表現を追究していきたいですね。


社会に出てからも変わらないのは、「やりたいことをやりたい」「なりたい自分になりたい」ということ。そのために何をしたらいいのか、今なお模索し続ける毎日です。