大阪芸術大学にキャラクター造形学科の新校舎が完成し、2021年11月18日に竣工式を行いました。この校舎は、中世ヨーロッパの「お城」を模したデザインで、SNSなどでも話題となり、新校舎竣工式には多くのゲストやメディア関係者が集まりました。晴天の下で始まった式典は、大阪芸術大学 学長の塚本 邦彦先生からのご挨拶に続き、テープカットにあわせ、大阪芸術大学 演奏学科によるファンファーレや室内楽生演奏が式典を華やかに盛り上げました。
大学校舎でありながらも他には類を見ないインパクトのあるお城で、キャラクター造形学科は「漫画」「アニメーション」「ゲーム」「フィギュアアーツ」の4領域を大学で専門的に学ぶことができ、その授業は日本を代表する顔ぶれで、各分野で日本を代表する豪華な漫画家・演出家・監督が授業の講師を担当します。内部は中央部分が吹き抜けになった4階建になっており、各階に教室とロッカールーム、授業に必要な新しい設備も整えられています。3階からテラスに出るとリゾート地のような開放感のある景色も楽しめ、吹き抜けのエントランスでは、作品展示などさまざまなイベントが行われます。竣工式のあとに続いて行われた内覧会では、教室やリゾートホテルのような美しい造形を、室内楽の生演奏を聴きながら大勢の人が見学しました。
お城の内覧会のあと、メディア向けの会見が行われ、キャラクター造形学科 学科長 里中 満智子先生と大阪芸術大学 副学長 塚本 英邦先生が新校舎について経緯も含めて語りました。まずは、お城の造形について塚本副学長は、「ドイツのノイシュバンシュタイン城にインスピレーションを受けた」そうで、「日常からインスピレーションを得られるように」という思いが込められているそうです。また、このお城はキャラクター造形学科だけが使うのではなく、大阪芸術大学には15の学科があり、さまざまな芸術のジャンルを内包した総合芸術大学ですので、映像・写真・絵画のモチーフなどでもお城が教材として活用できると考えられているそうです。里中学科長からは最初に校舎がお城になると聞いた時は驚かれたそうです。しかし完成した校舎を見て、「思っていたよりもしぶくて落ち着いたお城だった」ため、「意外と学科のイメージに合う」と感じたそうです。また「学生たちにはお城に通学することで、ワクワクした気持ちになってもらえ、作品制作や学びの日々にもうるおいや、心の栄養にもなる」と語りました。里中先生から「このお城からキャラクター造形学科の新しい挑戦が始まります」と力強く宣言されたのが印象的な会見となりました。大学にできたお城は、実はこれからここでたくさんの作品が生まれ、始まる芸術の学舎でした。