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アート・展覧会 博物館

所蔵品展「スイス派と大阪芸術大学―構成的グラフィックデザインによる版画―」

2012.05.21

内容

第2次世界大戦中、西欧各国の前衛芸術家たちは戦火や弾圧を逃れてスイスに集まり、そこでは戦前からの芸術思想が損なわれることなく持続されていました。ヨゼフ・ミューラー=ブロックマンをはじめとするスイスの作家たちは、芸術とデザインの新しい統一を求めたバウハウスの思想や、理知的な造形による視覚芸術を目指した構成主義や具体芸術の流れを汲みながら、色彩と幾何学的な形態を駆使して数学的でかつ理知的な画面分析をおこない、その造形理論をデザインの実践へと展開させていきます。このスイスに生まれた新しいグラフィック運動とその作家たちは「スイス派」と呼ばれ、現代のポスターデザインやタイポグラフィの基礎を築いたとされています。
スイス派の代表的な作家のひとりであるヨゼフ・ミューラー=ブロックマンは、1960年代から本学客員教授として教鞭をとり、本学は彼を通じてスイス派の構成的な作品約200点を収集しました。スイス派といえば、ポスターや装丁のデザイン作品が有名ですが、本学のスイス派コレクションの特色は、彼らの制作した版画作品が中心を占めていることです。そこにはスイス派の目指した理知的な造形原理が直接的に示されています。本展では、本学とスイス派の作家たちとの交流の歴史をひもときながら、スイス派の作家たちの造形思想を感じとっていただきたいと思います。

※本展のポスターは飯田有加(デザイン学科4回生)がデザインしました。

【出品内容】

  • ヨゼフ・ミューラー=ブロックマン、リヒャルト・パウル・ローゼ、マックス・ビルなど、スイス派とその周辺の作家8名による版画12点(26枚)、絵画1点、立体1点
    スイス派作家の展覧会ポスター7点

【会期】

2012年5月21日(月)~6月10日(日)

【開館時間】

11:00~17:00 ただし、6月10日(日)は11:00~16:00

【休館日】

5/27(日)、6/3(日)

【会場】

大阪芸術大学 地下展示室(芸術情報センター地下1階)