学生たちの教員としての資質を高め、実践力を身につけるためには、実際に子どもたちと触れ合うことが大切。そこで初等芸術教育学科では、年3回にわたり「キッズアートカレッジ」を開催しています。
これは幼稚園児や小学生を大学に招き、キャンパス内で一緒に造形活動や音楽鑑賞を行うというもの。この活動は、今までにない新たな取り組みとして、現場の先生や保護者からも期待が寄せられています。
2015年には工芸学科長・山野宏先生による協力のもと、サンドブラスターを使ったオリジナルグラスの制作に挑戦。制作指導を通じて、実践的に子どもとの接し方を学びました。こうした活動をとおして、学生たちは子どもへの理解を深め、逆に子どもたちは創造する楽しさを体験することができます。
私は図画工作指導の代表として指導の内容や流れをまとめ、当日の授業では子どもたちの前に立ち、授業の導入や指導を行いました。 参加メンバーはそれぞれに時間割が異なるので、集まる時間をつくることが難しく、放課後に大学が閉まるまで残って作業や打合せをすることもありました。そうしてみんなで協力し合い、試行錯誤を繰り返して満足のいく授業内容を考えていきました。 本番当日、子どもたちの笑顔を見たとき、それまで頑張ってきたことや苦労がすべて報われたように感じました。疲れが吹き飛び、私自身も心から楽しむことができました。 今回のイベントをとおして得られたものは、仲間と一緒にひとつのものをつくり上げる喜び。頼り、頼られること、支え、支えられることの大切さに改めて気づかされたように思います。 芸術のすばらしさは、型にはまらず、自由に自分自身を表現できること。それを伝えられるよう、子どもが芸術に触れられる機会をたくさん設けていくことが今の私の目標です。
今回、キッズアートカレッジ全体のリーダーとして企画立案に携わりました。大学のイベントにリーダーとして参加するのは今回がはじめて。企画を考えるなかで、ときには行き詰まることもありました。しかし、その都度アドバイスをくださる先生方や積極的に意見を出してくれるメンバーたちに助けられ、何とか乗り越えることができました。リーダーという役割を経験して、自分自身も大きく成長できたと感じています。また、大学で学び、できることが増えたからこそ企画を考えることができたり、準備期間に時間や力を存分に注げたのではないかと思っています。 本番までにそれぞれの担当部署でイメージ通りのものができているか不安もありましたが、本番でイメージがカタチになり、子どもたちの笑顔を見るとホッとしてうれしい気持ちがこみ上げてきました。 直接子どもと関わってみないと気づけないことは多く、毎回教えられることがたくさんあります。今後も子どもと関わる機会に積極的に参加していきたいです。