今回、作品が披露されたのは、全天周映写や立体音響システムを備え、制作・実演・配信などの技術を総合的に学ぶことができる施設として今年リニューアルされた実験ドームです。実験ドームは、今後も映像や照明などがアップデートされ、最先端のクリエイションの場として活用されます。作品のサウンドを制作したevala先生は、実験ドームの改修の総合ディレクションを手がけました。
半球型サウンドシアターとしての機能を持つ実験ドームで披露された「ACROSS THE UNIVERSITY」は約2分間の作品です。校舎を流れるタイポグラフィが全天周映写され、アングルを変えつつ、カラフルな色面や鮮やかなグラデーションから、宇宙空間を感じさせるモノトーンの場面へと切り替わるなど、文字が流れながら映像が変化していきます。タイポグラフィが集合体になり、大阪芸術大学の校舎をかたどった造形も映し出されました。静かな浮遊音からエッジの効いたビートまで、タイポグラフィの動きに合ったサウンドがドーム内に響きわたります。
作品は、3回にわたり繰り返し上映され、学生たちはドーム内をゆっくりと歩き回り、体を移動することで天井に映し出される映像や音の感じ方の違いなどを体感しました。