中学1年で完全に進学先を決定しました
わりと早熟だったんでしょうね。小学生のころから歌謡曲が好きで将来は作詞家になろうと思っていて。
でも時代的にバンドなんかが主流になって、松本隆さんのようなプロの作詞家というポジションがなくなってきていた。これだと作詞家はムリなのかなあ、などと思ってたころに出会ったのが吉本ばななさんでした。中1で初めて読んだのが『TUGUMI』だったのですが、小説の内容はもちろん装丁デザインなど“総合的に美しく完成されている”ことに衝撃を受けて。それから「こんな本を書く人になりたい!」と。進路を完全に決めてしまったんです。
調べてみたら、ばななさんは日本大学芸術学部文芸学科の出身でしたが日芸は推薦入学がなかったんです。受験があると文学に関係ない学科の偏差値を上げる努力をしなければならないじゃないですか。その時間はもったいないなと思ったので、総合芸術大学の文芸学科で、なおかつ推薦入学のある大阪芸大に照準を絞ったんです。そこから高校の3年間は、とにかく大阪芸大の推薦をとるための努力の日々です。