女優を志したきっかけは、ジャッキー・チェンの命がけの演技
エンターテインメントの世界をめざしたきっかけは、小1のときに観たジャッキー・チェンの映画『ナイスガイ』。演技やアクションのすばらしさはもちろん、メイキングシーンを見て、「どの一瞬も命懸け。私もこういう生き方をしたい」と感銘を受けたんです。とにかく演技をやりたい、身体を動かしたいという一心で、地元・広島の市民ミュージカル劇団に入りました。
中学までは芝居、歌、ダンスなどを習いながら、オーディション雑誌を買って毎月30件くらい応募していました。高校では音楽コースを選択しましたが、ピアノも歌もなかなか上達せず、17歳の頃は自分が何をやりたいのかわからなくなってしまって。
行き先の見えない状況を変えてくれたのは、地元でミュージカルのカンパニーを主宰していた女性との出会い。誘ってもらい参加した舞台を通して歌うことの楽しさを思い出せたし、彼女の「何があってもカンパニーを続けたい」という泥臭いまでの情熱に感化され、ミュージカルの道に進もうと決意しました。
同級生はライバル。舞台での声援の大きさも意識してました「舞台は“夢や希望”でキラキラしているだけではない。キレイごとだけじゃない、人間らしいミュージカルをつくりたい」と思っていた私に、高校の先生が勧めてくれたのが大阪芸術大学の舞台芸術学科。講師の方々は、舞台やミュージカルの現場をよく知っている方ばかりで、「現実はこうだよ」と身を持って示してくれました。