大阪の秋を彩る風物詩となっている「御堂筋ランウェイ」。2022年は3年ぶりの開催となったことから、たくさんのお客様が足を運び、例年以上の賑わいを見せました。大阪芸術大学からも演奏学科・管弦打コースと舞台芸術学科・ポピュラーダンスコースがパフォーマンスを披露。当日の熱気あふれる様子と参加した学生たちの声を紹介します
2022年11月3日、大阪のメインストリートである御堂筋を歩行者天国にし、さまざまな催しを行う「御堂筋オータムパーティー2022『御堂筋ランウェイ』」が開催されました。今回もエンターテインメント性満載な催しが繰り広げられ、お笑いコンビ・ダウンタウンのトークやOSK日本歌劇団のレビューショー、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのキャラクターによるパレードなどで大いに賑わいました。
オープニングでは、演奏学科・管弦打コースから30名のウインドオーケストラが出演し、ファンファーレを演奏。晴れ渡る大阪の空に高らかな音色を響かせました。
2020年の新型コロナウイルス感染症の拡大以降、オンラインでのモニターやパーテーションを介しての練習など、学生たちは約2年間、異例な環境に苦慮する場面が多々ありました。徐々に授業の状態も通常時に回復していき、仲間たちと空間を共有して合奏できる喜びが学生たちの奏でる音色にも現れていました。
音楽デュオ・コブクロによるスペシャルステージでは、2025年に開催される大阪・関西万博のテーマ曲『この地球(ほし)の続きを』で約250名のダンサーが共演。振り付けを『パプリカ』など多くのヒット曲を手掛けた辻本ダンサーズが担当しました。舞台芸術学科・ポピュラーダンスコースからは38名が参加。キャッチーかつエネルギッシュなダンスで沿道のお客様を魅了しました。
最後はパフォーマー全員でフィナーレの挨拶。参加した2学科の学生たちもランウェイを歩き、温かく見守るお客様の笑顔から大きな励みとエネルギーをいただきました。
「御堂筋ランウェイ」の賑わいは本当に華やかで、私にとってはあこがれの舞台の一つでした。1年生の時は参加が叶わず、2・3年生の時はコロナ禍のため中止に。2022年は学生生活最後の年ということもあり、お話があった時にすぐ手を挙げさせていただきました。普段は屋内での演奏が多いので、青空の下でお客様の顔を見ながら演奏できたのは、とても新鮮でした。見てくださっている方はもちろん、御堂筋のずっと先にいる方にまで届くようにと気持ちを込めて演奏し、最後にランウェイを歩いた時にも温かく見守ってくださったのが嬉しかったですね。 高校時代に指導してくださった先生が大阪芸術大学の出身で、在学中のお話がとても楽しく、「私もこの大学に行きたい!」と思うようになりました。入学して個性豊かな仲間に出会い、コミュニケーションを取りながら演奏する大切さを学ぶことができ、この経験は、社会に出てからも大いに生かすことができると思います。卒業後は就職が決まっているので音楽活動をする時間も少なくなってしまうのですが、なんとか時間を見つけて演奏を続けたいですね。
私は、入学した年にコロナ禍で大学がオンライン授業になり、演奏会などに参加する機会もなかなか得られなかったので、今回の御堂筋ランウェイへの参加は、ついに訪れた夢の舞台でした。過去に演奏学科が参加した時の様子も動画で見ていたので、ようやく願いが叶い、練習を続けてきてよかったとつくづく感じました。当日は、お客様が沿道にたくさん来られている様子を見て、緊張もしましたが同じくらい気合いも満タンに。このようにすごい場所に立てる喜びを噛み締めながら、とても楽しく演奏させていただきました。普段、青空の下で演奏する機会もなかなかないので、貴重な体験をさせていただけたと思います。 中学・高校と吹奏楽部に所属していて、クラリネットも6年の経験があったのですが、大阪芸術大学に入学してからは、プロフェッショナルである先生と一緒に演奏したり、理論も一から学ぶことで、専門知識をたくさん吸収できていることを実感します。授業が通常に戻りつつある中で演奏会も増えてきたので、卒業までにオーケストラやソロなど、少しでも多く人前でクラリネットを吹くことができればと思っています。
御堂筋ランウェイは、お話をいただいた時にとても楽しそうと思い、すぐに参加を決意しました。私は学内で小編成のオーケストラを組んでいて、小学校や中学校で演奏させてもらうこともあるのですが、それを除くと久しぶりの本格的な演奏会でした。屋内の演奏会だと背筋を伸ばして聞いていただく感じになるのですが、今回は野外ということもあり、開放的な雰囲気で、お客様が喜んでいる様子を間近に見られたことが嬉しかったです。 チューバは中学2年生の冬から吹き始めました。高校時代に演奏学科の先生が教えに来てくださり、私が大学で音楽を勉強したい旨を伝えたら専門的なことを色々教えてくださって。その先生に付いて、さらに深く知識や理論を学びたいと思い、大阪芸術大学をめざすようになりました。入学後は同じ志を持った人がたくさんいる環境が刺激的で、「もっと上手に演奏できるようになりたい!」という意欲にかき立てられます。チューバは一人で演奏することがあまりない楽器なのですが、機会があればコンテストなどに出場して、学外でも自分の実力を試してみたいと思います。
一時期、心理的にちょっとダンスと距離を置いていた期間があったのですが、今回、御堂筋ランウェイのお話をいただいた時に、貴重な機会であるのと同時に、「参加することで心境に変化があるのでは?」という期待もあって出させていただくことにしました。実際に出てお客様の笑顔を見ていると、やはりダンスを続けたいと思ったし、一生の仕事にしたいと確信しました。ポピュラーダンスコースからは38人の1〜3年生が参加して、私たち4年生は先生からの指示で彼らの指導を担当。教える側に立って正直プレッシャーもありましたが、コロナ禍で授業が受けられず、悶々としていた日々を思うと、みんなで一緒に踊れることが本当に素晴らしいなと改めて感じました。 4年間の学生生活の中では体を動かすだけでなく、座学で体の仕組みや理論を学べたことが非常に意義深かったです。アクロバットの授業などは、機会があればもう一度受けてみたいですね。卒業後は、基礎を復習し、態勢が整ったらダンサーのオーディションなどを受けたいと思っています。体が動く限り、踊り続けたいです!
御堂筋ランウェイは高校時代にも一度、出演させていただきました。その時は舞台上で踊って人数も少なかったのですが、今回は道路の上がステージで、総勢約250人でコブクロさんの歌に合わせて踊るという大規模なプログラム。お客様との距離も近く、すべてが新鮮で刺激的な体験でした。私たち1年生は合同練習だけでなくお昼休みにも集まって、振りが揃っているか、楽しさを表現できているかということをチェックしながらパフォーマンスを磨いていきました。本番では、みなさんの笑顔から力をいただき、人と人がダンスでつながることの素晴らしさを体感できました。 大阪芸術大学への進学を決めたきっかけは、高校のダンス部で夏の大きな大会に出場した時に栗原めぐみ先生と出会ったこと。当時はジャズとヒップホップぐらいしか知らなかったのですが、入学してからハウスやロックなど、さまざまなジャンルに触れて視野も大きく広がりました。将来についてはまだ考えている最中ですが、機会があれば海外にも行ってダンスの可能性を追求したいですね。