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大阪芸術大学博物館では例年、7月から9月と2月から3月の期間に学芸員資格を取得するための博物館実習を行っています。学芸員資格は本学全ての学科で取得が可能な資格です。このため、美術・デザイン・工芸・映像・キャラクター造形・文芸・舞台芸術など、さまざまな学科の学生が学芸員課程を受講しています。また芸術計画学科においては、必須科目としてすべての学生が実習を行います。今年度は7回の実習があり、この夏には学部、通信教育部あわせて82名が5回にわたり、20人前後のグループで実習を行いました。
実習では学内の展示施設と収蔵設備を見学し、作品・資料の取扱い方や展示備品について学びます。その後、実習のメインである模擬展示を行います。これは1つの展覧会を企画立案し、準備から片付けまで、一連の作業を3日間に凝縮したものです。さまざまな分野で学ぶ学生から出されるアイデアは個性的で、毎回同じ展示になることはありません。展示方法について試行錯誤し、テーマや空間構成など多くのことを考え話し合って展覧会をつくりあげたとき、学生は大きな成長を遂げているようです。この経験はこれから先、博物館現場だけではなく、就職先や普段の生活の中でも応用して役立てられる部分があると思います。資格を取得しても、学芸員として働く人はごく一部になるかも知れません。しかし、実習生それぞれが修得した知識及び技能を活かしてくれることを期待しています。